今回はオーストラリアの保育士の一日【保育内容編】について紹介していきたいと思います。

 

一日の流れを知りたい方は、オーストラリアの保育士の一日【スケジュール編】を読んでいただけるとより詳しくわかると思います。

 

さて、日本の保育士の皆さんが保育内容を考えるにあたり、まず保育指針を元に指導計画を立てていくと思いますが、オーストラリアでは、EYLF Learning Outcomesと呼ばれるものを元にプログラムを組み立てていきます。

このLearning Outcome は、週案や個人記録のようなもの、すべてにおいて元になるオーストラリアの保育では柱となるものになります。よって保育士は一番最初にこのLearning Outcomeを勉強します。

 

 

Learning Outcome 1: Children have a strong sense of identity

 

■1.1 Children feel safe, secure, and supported.

■1.2 Children develop their emerging autonomy, inter-dependence, resilience and sense of agency.

■1.3 Children develop knowledgeable and confident self identities.

■1.4 Children learn to interact in relation to others with care, empathy and respect.

 

 

Learning Outcome 2: Children are connected with and contribute to their world

■2.1 Children develop a sense of belonging to groups and communities and an understanding of the reciprocal rights and responsibilities necessary for active community participation.

■2.2 Children respond to diversity with respect.

■2.3 Children become aware of fairness.

■2.4 Children become socially responsible and show respect for the environment.

 

 

Learning Outcome 3: Children have a strong sense of wellbeing

■3.1 Children become strong in their social and emotional wellbeing.

■3.2 Children take increasing responsibility for their own health and physical wellbeing.

 

 

Learning Outcome 4: Children are confident and involved learners

 

■4.1 Children develop dispositions for learning such as curiosity, cooperation, confidence, creativity, commitment, enthusiasm, persistence, imagination and reflexivity.

■4.2 Children develop a range of skills and processes such as problem solving, inquiry, experimentation, hypothesising, researching and investigating.

■4.3 Children transfer and adapt what they have learned from one context to another.

■4.4 Children resource their own learning through connecting with people, place, technologies and natural and processed materials.

 

 

Learning Outcome 5: Children are effective communicators

■5.1 Children interact verbally and non-verbally with others for a range of purposes.

■5.2 Children engage with a range of texts and gain meaning from these texts.

■5.3 Children express ideas and make meaning using a range of media.

■5.4 Children begin to understand how symbols and pattern systems work.

■5.5 Children use information and communication technologies to access information, investigate ideas and represent their thinking.

 

 

オーストラリアの保育の内容で大きく日本と違うのは、スケジュール編でも触れましたが、安全面に考慮し、原則的には園の敷地内のみでの活動となります。

園庭はゲートで仕切られ、ベビークラスと幼児クラスに分かれて安全面もしっかりと確保され、安全に遊べかつ年齢にあった遊びができるようになっています。

園外保育に行く際は保護者に確認の書類にサインをもらってから、社会科見学のような形で園外にでます。つい最近ではもうすぐプレスクールに上がる子どもたちが、地域のプレスクールを訪問しました。

 

オーストラリアの保育園の保育内容として特徴的なのはしっかりとキッチンエリア、ブロックなどの作るエリア、絵本コーナー、工作コーナーなどエリアが決められ、エリアごとにプログラムに遊びの設定の内容が記されます。

土地の広いオーストラリアならではの遊びの設定方法になりますね。

 

オーストラリアの子どもたちに人気な遊びの一つにドレスアップ、ドラマティック遊びがあります。ドレスを着てプリンセスごっこ、ユニフォームを着てシェフやウエイトレス、警官、ドクターや工事現場の人になっておままごとやブロックを使って遊んだりと、子どもの創造性や自主性、社会性を伸ばすとてもいいプログラムの一つです。日本でもおままごとや家族ごっこは言わずとも子どもに大人気ですね!

 

オーストラリアの設定保育の中で、小麦粉粘土や砂場に、恐竜や動物の人形を使って、創造性を伸ばす遊びがあります。

こういった二つの遊びを混ぜ合わせて行う遊びはオーストラリアでは多く行われていて、視覚的にも子どもの好奇心をくすぐり、こちらも創造性や自主性、社会性を伸ばすのに、とてもいいプログラムです。

同じ自主性、社会性を伸ばすのに『Show and Tell 』というものがあります。プレスクールに行く準備クラスで取り入れられることが多く、みんなの前に立ち、自分の好きなおもちゃや大事なものをおうちから持ってきて、みんなの前で紹介をするというプレゼンテーションですね。

前に立つ子はプレゼンテーション力、自立心などが鍛えられ、聞いているほかの子どもは集中力や聞く力が伸びます。

面白いのは、人前にでるとこどもによって態度や反応がみんな違うというところ。

普段元気な子もみんなの前に立った途端、声が小さくなり、恥ずかしくなり喋れなくなってしまったり、普段は大人しい子どもがみんなの前に立った途端張り切ってしっかりと全員の質問にしっかりと答えたりと、こどもたちのいろいろな部分を見ることもできます。

他には、オーストラリアの保育園や学校ではスマートボードと呼ばれるパソコンと繋いで見れたり触れたりするものが保育室、教室にあります。

実際にLearning Outcome5 にあるように、テクノロジーに触れるというのも、プログラムに組み込まれています。中には時々はi padを使って、形や色、数字、アルファベットなどに触れる、学ぶことがプログラムに組み込まれることもあります。学校ではパソコンを使って宿題をするということもあるようです。

後はオーストラリアの皆さんはアートの時間とかは好きみたいですが、個人的には日本のほうがしっかりと順を追って教えていくという風に見受けられます。

先生たちの出身も様々ですので、きっと国によって教え方も違ってくるのだと思われます。音楽も日本のように先生はピアノを弾いて歌うわけではないので、アカペラが主ですので中には音程がよくわからないなぁというような歌も聞こえてくることも多々あります。

もし、日本からオーストラリアに来て保育の体験をしたい!というみなさんは、ぜひこういったアートや音楽のように自分の特技をいかしてオーストラリアの保育園で披露されることをお勧めします!

 

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